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「善導十徳」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:28時点における最新版

ぜんどうじっとく/善導十徳

一巻。法然撰。高祖善導の徳を讃歎したもの。正徳版『漢語灯録』九では二門に分別され、第一垂迹すいじゃく門は灌頂が『法華玄義』「私記縁起」で智顗讃歎した天台十徳に準じたもので、『続高僧伝』『瑞応刪伝』『新修往生伝』を論拠として、至誠念仏徳、三昧発得徳、光(仏)従口出徳、為師決疑徳、造疏感夢徳、化導盛広徳、遺身入滅徳、帝王帰敬(敬徳造寺)徳、遺文放光徳、形像神変徳の一〇種を挙げ詳説しており、第二本地門では善導阿弥陀仏化身として讃歎している。古本『漢語灯録』では第三観心門があり、垂迹・本地・観心という三門分別となっているが、これは日本天台の所説であることから、法然撰に疑義が提示されている。


【所収】昭法全


【参考】曽和義宏「善導の尊称について」(『佛教大学総合研究所紀要』一五、二〇〇八)


【執筆者:石上壽應】