勢至菩薩のソースを表示

=せいしぼさつ／勢至菩薩=
[[阿弥陀仏]]の[[智慧]]をつかさどる右[[脇侍]]の[[菩薩]]。Ⓢmahāsthāmaprāpta。摩訶那鉢と音写する。[[阿弥陀三尊]]の一。[[観音菩薩]]が[[阿弥陀仏]]の[[慈悲]]をつかさどるのに対する（[[聖聡]]『[[当麻曼陀羅疏]]』[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J13_0628 浄全一三・六二八下〜]九上）。『[[平等覚経]]』『[[大阿弥陀経]]』によれば観音と共に[[阿弥陀仏]]と対座して八方上下、過去未来現在のことを議すという（[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J01_0082 浄全一・八二上]、同一二〇下）。また『[[無量寿経]]』によれば、観音と共に[[娑婆]][[世界]]で命終した後、[[極楽]][[世界]]に転化したという（聖典一・七九）。その名の由来は、『[[観経]]』によれば「[[智慧]]の光をもって普く一切を照す。<ruby>三塗<rt>さんず</rt></ruby>を離れしむるに無上力を得たり。この故にこの[[菩薩]]を号して大勢至と名づく」（聖典一・三〇三／[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J01_0045 浄全一・四五]）とされる。また、同じく『[[観経]]』によれば、その姿は<ruby>[[肉髻]]<rt>にっけい</rt></ruby>の中に[[宝瓶]]をいだいているとされ、それ以外は観音とまったく同等であるという（聖典一・一七二、一七六）。また、[[胎蔵界]][[曼荼羅]]では観音院に配置され、左手は開合[[蓮華]]、右手は二指以下三本を屈して胸にあて、赤[[蓮華座]]に坐す。『[[平等覚経]]』『[[大阿弥陀経]]』では、[[阿弥陀仏]]の[[入滅]]後、[[観音菩薩]]が[[補処]]し、さらにその[[入滅]]後に[[勢至菩薩]]が[[補処]]するという（[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J01_0083 浄全一・八三下〜]四上、同一二二上）。『[[観音授記経]]』（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V12.0357a.html 正蔵一二・三五七上]～中）、『[[悲華経]]』（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V03.0186c.html 正蔵三・一八六下]）でも同じ説を出す。
----
【参照項目】➡[[阿弥陀三尊]]
----
【執筆者：齊藤舜健】


[[File:せいしぼさつ【勢至菩薩】.jpg|thumb|left|upright=2.5|[[勢至菩薩]]（東京・勢至院蔵）]]