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=にゅうめつ／入滅=
[[仏教]]の目指す「滅」（[[涅槃]]）なる状態・境地に入ること。特に[[釈尊]]の死を指す場合に用いられた。元来、[[涅槃]]とは[[煩悩]]の<ruby>息<rt>や</rt></ruby>んだ平安な状態を意味し、[[修行]]によりこの世で得られるとされた。しかし業・[[煩悩]]の観点から完全な[[解脱]]が得られるためには、身心の消滅が必要であるとの思潮のもと、[[涅槃]]と死とが結びつけられた。この身心の有無を承けて<ruby>[[有余]]依<rt>うよえ</rt></ruby>[[涅槃]]・<ruby>無余依<rt>むよえ</rt></ruby>[[涅槃]]という二種[[涅槃]]観が示され、[[大乗仏教]]に至ると本来[[清浄]][[涅槃]]・[[無住処涅槃]]という新たな[[涅槃]]観も現れる。
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【参考】藤田宏達「涅槃」（『岩波講座東洋思想』九『インド仏教』二、岩波書店、一九八八）
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【参照項目】➡[[涅槃]]
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【執筆者：中御門敬教】