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但信称名

提供: 新纂浄土宗大辞典

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たんしんしょうみょう/但信称名

念仏によって必ず往生すると信じて称名すること。法然は『無量寿経釈』において「亦たたと観念無くとも、但だ称名を信ずる。亦た往生を得」(昭法全八〇)と説いて称名による往生を信じることを示している。また『疑問抄』には良忠乗願房宗源から伝え聞いた法然のことばを示し「ある人問うて云く、色相観は『観経』の説なり。たとい称名の行人なりといえども、これを観ずべく候うか、如何。上人答えて云く、源空も始めには、さるいたずら事したりき。今は爾らず。但信の称名なり」(聖典五・三一一)として、徒ら事から但信の称名へと実践行の移行があったことがうかがわれる。


【参照項目】➡但称念仏


【執筆者:沼倉雄人】