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二箇条疑問事

提供: 新纂浄土宗大辞典

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にかじょうぎもんのこと/二箇条疑問事

一巻。『二箇条疑問勘付』とも呼称する。弟子聖光の質問に対して法然が答えたとされる書。元久二年(一二〇五)三月の奥書が残されており、この頃の成立と予想できる。内容は、聖光が「鏡像円融疑問事」と「金剛宝戒疑問事」の二箇条の疑問を法然に提起する。前者は、天台宗教義は、鏡像の譬えによって円融の法であると主張し、浄土宗もそれを秘義とすると、ある浄土宗の学者が言っているが、これは本当であろうかという疑問。後者は、浄土宗では金剛宝戒を採用し、口伝で伝えていると、ある浄土宗の学者が言っているが、それは本当であろうかという疑問。この二問に対し、法然はいずれも否定している、という内容である。


【所収】昭法全


【執筆者:角野玄樹】