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雲林院

提供: 新纂浄土宗大辞典

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うりんいん/雲林院

京都市北区紫野雲林院町。臨済宗。もと淳和・仁明天皇などの離宮。「うじい」ともいう。紫野院、雲林亭と称したが、仁明天皇の皇子常康親王に下賜され、雲林院と改められた。のち僧正遍昭が管理し、元慶八年(八八四)元慶寺がんぎょうじ別院となった。菩提講が行われることで知られ、『四十八巻伝』四三によると、嵯峨二尊院湛空は楞厳雲林院の法則をうつして、二十五三昧を行ったという。古くから桜や紅葉が有名で、歌の名所として知られる。また『大鏡』や謡曲雲林院」の舞台となった。本尊千手観音。もと天台宗に属したが、後醍醐天皇のとき、大徳寺に属して禅宗となり、衰退して今は観音堂だけが残っている。


【参考】『京都叢書』二・京羽二重織留巻之三(京都叢書刊行会、一九三四)


【執筆者:宇高良哲】