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占い

提供: 新纂浄土宗大辞典

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うらない/占い

将来の見通しや事の吉凶など、人知を超えた事柄を判断しようとする呪術的行為。卜占ぼくせんともいう。「記紀」には、鹿の肩甲骨を焼いてその割れ目で吉凶正邪を占う太占ふとまにや亀の甲羅を用いた亀卜きぼくが記載されている。他にも、筮竹ぜいちくを用いた占筮せんぜい年占としうら、粥占、豆占、社寺のおみくじや琴占、辻占、橋占、夕占ゆうけなどがある。現代的なものとしては、トランプ占いやタロットカード、血液型占い、星座占いなどが代表的であろう。占いは、ものを用いて吉凶を判断する人為的占い自然現象から吉凶を判断する自然占いに区別できる。往来する人々の交わす言葉から神意をうかがう辻占・橋占・夕占などは自然占いに分類できる。浄土宗の立場は、法然が『浄土宗略抄』のなかで「いかなるもろもろの神仏に祈るとも、それによるまじきことなり。祈によりて病も止み、命も延ぶる事あらば、だれかは一人として病み死ぬる人あらん」(聖典四・三六七/昭法全六〇四)と述べており、利益を求めて無闇に祈禱に走ることを戒めている。


【参考】柳田国男監修『改訂 綜合日本民俗語彙』三(平凡社、一九五五)、吉田禎吾『呪術』(講談社、一九七〇)、藤野岩友「占卜に関する二、三の問題—わが国を中心にして」(『日本祭祀研究集成』一、名著出版、一九七八)、藤井正雄他監修『日本占法大全書』(四季社、二〇〇六)


【参照項目】➡祈禱


【執筆者:藤井正雄】