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三輪清浄

提供: 新纂浄土宗大辞典

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さんりんしょうじょう/三輪清浄

布施行を実践するときの理想的なあり方。①施者(布施する者、能施)、②受者(布施を受ける者、所施)、③施物布施されるもの)の三者に固執観念のないこと。三輪体空、三事皆空ともいう。主に般若系の経に説かれ、『大般若波羅蜜多経』初分浄道品には、「若し菩薩摩訶薩布施を行ずる時、三輪清浄なるべし。一つには、我、施者となすに執せず。二つには、彼、受者となすに執せず。三つには、施、及び施果に著せず」(正蔵五・四二四下)としている。また、『心地観経』の「能施所施及施物、於三世無所得、我等安住最勝心、供養一切十方仏」(正蔵三・二九六中)を「三輪清浄偈」という。


【執筆者:大屋正順】