寺院において警覚きょうかく(起床)や集合の合図に使う法具。厚い長方形の木板の上方を隅切りした形で、裏面中央を四角あるいは八角の凹形にしたものが多い。上部に紐をつけて吊り下げ、撞木しゅもくで板面の中央を打って鳴らす。板面に「敬白大衆 生死事大 無常迅速 各宜醒覚 慎勿放逸」の「警覚偈きょうかくげ」を書くこともある。その打ち方は、まず虚揩一下こかいいちげして、「警覚偈」を唱え、一通三下する。大衆の覚醒をうながすために打つものであり、これを聞き入堂の用意をする。僧堂においては、起床、食事など、様々な時を告げる際に用いる。
【参照項目】➡警覚偈
【執筆者:八木千暁】