一巻。日蓮著。正元元年(一二五九)成立。七門に分けて『選択集』を謗法の書であると非難し、『法華経』『涅槃経』の優位性を主張する。一方、真言は『法華経』と同等のものとして位置付けており、未だ誹謗していない。日蓮初期の浄土教批判の代表作である。
【所収】立正大学日蓮教学研究所編『昭和定本日蓮聖人遺文』一(身延山久遠寺、一九五二)、浄全八
【執筆者:大嶋憲彰】