「円光大師御伝随聞記」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:20時点における最新版
えんこうだいしごでんずいもんき/円光大師御伝随聞記
一二巻(冊数は写本によって異なる)。義山講説、素中筆録。成立年時不詳。奥付によると宝永三年(一七〇六)二月一九日から、同年五月三日まで京都洛西華開院において行われた九六席に及ぶ『四十八巻伝』に関する義山の講録とされる。筆録者はこの講説の座下にいた弟子の素中とある。内容は『四十八巻伝』の記載について重要語句を抽出して逐文解釈を施す形で全四八巻にわたり注釈を施している。円智纂述・義山重修として伝わる『翼賛』と比べると同様の記載が少ないため、『四十八巻伝』の注釈書としては『翼賛』に次ぐものとして注目すべき文献。写本のみで伝わり版本としては流布せず、善本は数部しか確認できない稀少な資料。昭和五七年(一九八二)に河住玄による謄写印刷版が版行されている。
【参考】河住玄『円光大師御伝随聞記』(私家版、一九八二)、「『円光大師御伝随聞記』の研究(一)~(五)」(浄土学四七~五一、二〇一〇~一四)
【参照項目】➡円光大師行状画図翼賛、素中
【執筆者:郡嶋昭示】