建暦二年(一二一二)正月二五日、法然入滅に際して不思議な夢を見たという、一切経谷(京都市東山区蹴上付近)に住んでいた人物。その夢とは、童子が玉の幡をさして先導をし、千万の僧が香炉を手に執り、法然を取り囲み、西に去っていくというものであった。『西方指南抄』には、袈裟王丸は大進房の弟子で当時一六歳とある。
【資料】『四十八巻伝』三八(聖典六・五九四)、『翼賛』三八(浄全一六・四六六下)、『西方指南抄』中(『定本親鸞聖人全集』五・一四八)
【執筆者:東海林良昌】