一〇〇の真理に通達した智慧。菩薩が初地で獲得する百法に通じる智慧とされる。明は通達、門は入を意味する。百法については、五位百法、十信にそれぞれ十信を具えての百、数多くの法門とも解される。また『観経』に、上品下生の者が往生して諸仏を供養し、法を聞き三小劫を経て百法明門を得て(菩薩の十地の初地である)歓喜地に住す(聖典一・三〇八/浄全一・四八)、と説く。
【執筆者:南清隆】