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瑞安寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

ずいあんじ/瑞安寺

千葉県市原市椎津。霊光山桂林院。千葉教区№六三。慶長元年(一五九六)照誉雲秀の開山。上総国椎津村半令・加藤主水の開基触頭ふれがしら寺院であった。文政一〇年(一八二七)より、徳川譜代の家臣であった水野家が鶴牧藩主となり、三代四五年間にわたる在封期間を通じてその菩提寺となっていた関係上、幕末戊辰の役の災禍を受け、過去帳や旧記などの大半を焼失したという。境内には「金剛界阿羅波左曩五文字文殊菩薩像」を安置した文殊菩薩堂があり、家庭円満・学業成就・進学祈願の「海中出現文殊菩薩霊場」として広く信仰されている。また本堂前には「徳川義軍之墓碑」が建てられており、昭和五一年(一九七六)以降、五年に一度の行事として徳川義軍祭が厳修されている。


【資料】『蓮門精舎旧詞』四七(続浄一九)、『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)


【参考】『千葉県浄土宗寺院誌』(千葉県浄土宗寺院誌刊行委員会、一九八二)


【執筆者:杉山裕俊】