一巻。聖冏撰。浄土宗の三国法統の継承関係について述べた書。貞治二年(一三六三)の自序があり、『浄土述聞口決鈔』と共に、聖冏最初期の著作とされる。内容は、浄土宗の伝灯系譜の正統性について述べたものであり、本師釈尊・天竺四祖・中国八祖・日域五祖を挙げ、八祖相承(馬鳴・龍樹・世親・菩提流支・曇鸞・道綽・善導・法然)を経巻相承、六祖相承(世親・菩提流支・曇鸞・道綽・善導・法然)を知識相承としている。
【所収】続浄一七、仏全一〇七
【執筆者:東海林良昌】