曼陀羅寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
まんだらじ/曼陀羅寺
富山県射水市立町。放生山具徳院。富山教区№一〇。永仁二年(一二九四)春に法華経二十八品曼荼羅が海中から出現し、曼陀羅堂として建立されたといわれる。その後、嘉元三年(一三〇五、一説には文明元年〔一四六九〕)に大本山光明寺三世、良誉定慧の弟子則阿良休が信州善光寺参詣後に当地まで順礼し、曼荼羅の霊瑞を聞き再興し曼陀羅堂を曼陀羅寺と改称したと伝承されている。所蔵の「観経浄土変相図」と「青不動図」は富山県の文化財に指定されている。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)、『蓮門精舎旧詞』二八(続浄一九)、『鎌倉光明寺志』(浄全一九)
【参考】『富山県史』(富山県、一九八四)、『新湊市史』(新湊市役所、一九六四)
【執筆者:高田光順】