みだじゅきのこと/弥陀授記事
一巻。妙観良山記。妙観が観応三年(一三五二)に清書したもの。名越派の秘箱である月形函伝書の一つ。『悲華経』三によって転輪王が宝蔵如来より授記を受けて無量清浄と名づけられたことを記し、釈尊が阿弥陀仏のことを説いた理由を述べ、『無量寿経』を典拠として弥陀実相為物事、果位難思境界事、極楽報土事を問答形式で取り上げ名越派の特色を示している。
【所収】続浄一〇
【参考】玉山成元「名越派とその叢書 解説」(『浄土宗典籍研究』山喜房仏書林、一九七五)
【参照項目】➡月形函
【執筆者:田中芳道】