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一乗海

提供: 新纂浄土宗大辞典

いちじょうかい/一乗海

仏教の真の教えにおいてはすべての衆生が等しく仏になることができるという一仏乗の教えが、大海水のように一味であること。善導は『観経疏』玄義分の十四行偈に「我れ、菩薩蔵、頓教一乗海に依って、偈を説いて、三宝に帰して、仏心と相応せん」(聖典二・一六〇/浄全二・一上~下)といい、われわれ衆生は、大乗の教え(菩薩蔵)であり、すみやかに往生を得る教え(頓教)であり、ひとしく衆生を救う教え(一乗)である浄土教帰依すべきことを説いている。


【資料】善導『観経疏』(浄全二・一上~下)、良忠『伝通記』玄義分記二


【参照項目】➡一乗二蔵二教判頓教一乗海


【執筆者:工藤量導】