浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0438A01: | 覺阿解狀ニ念佛者ヲ誑ス彼法印將軍家ノ御家ニシ |
J16_0438A02: | テ兩方ヲ召决セラレテ佛法ノ綱要ヲ弘興セシメン |
J16_0438A03: | トオモフ依テ粗事狀ヲ考ヘテ言上如件建曆二年 |
J16_0438A04: | 壬申十月日沙門西信覺阿等ト此法印ハ葉上房榮西 |
J16_0438A05: | ナリ |
J16_0438A06: | ●解狀三卷アリ覺阿作 |
J16_0438A07: | 念佛のこと。いまたくはしくならはせ給はぬ事にて |
J16_0438A08: | 候へは。專修雜修の間の事は。くわしき沙汰候はす |
J16_0438A09: | とも。召とはれ候はは。法門のくはしきことはしり |
J16_0438A10: | 候はす。御京上の時。うけたまはりわたりて。聖の |
J16_0438A11: | 許へまかり候て。後世の事をは。いかかし候べき。 |
J16_0438A12: | 在家の者なとの。後生たすかり候ぬへきことは。何 |
J16_0438A13: | 事か候らんととひ候ひしかば。ひじりの申候し樣 |
J16_0438A14: | は。生死をはなるるみちは。やうやうに多く候へと |
J16_0438A15: | も。その中に極樂に往生する。これ佛の衆生をすす |
J16_0438A16: | めて。生死をいださせ給ふ一の道なり。しかるに極 |
J16_0438A17: | 樂に往生する行。又樣樣に多く候へともその中に念 |
J16_0438B18: | 佛は。これ彌陀の一切衆生のために。みつから誓ひ |
J16_0438B19: | 給たりし。本願の行なれは。往生の業にとりては。 |
J16_0438B20: | 念佛にしくはなし。往生せんとおもはは。念佛をこ |
J16_0438B21: | そはせめと申候き。何况又在家の者の法門をもしら |
J16_0438B22: | ず。智惠もなからんものは念佛の外には。なにこと |
J16_0438B23: | をして往生すべしといふことなし。わがおさなくよ |
J16_0438B24: | り。法門を習ひたるものにてあるだにも。念佛より |
J16_0438B25: | 外に。又何事をして往生すべしとも覺えねは。たた |
J16_0438B26: | 念佛ばかりをして。彌陀の本願をたのみて。往生せ |
J16_0438B27: | んと思てあるなり。まして在家の者なんとは。なに |
J16_0438B28: | 事かあらんと申候しかは。ふかくその由を賴候て。 |
J16_0438B29: | 念佛をつかまつり候なり。又此念佛を申ことは。た |
J16_0438B30: | たわが心より彌陀本願の行なりと。さとりて申事に |
J16_0438B31: | もあらす。唐の代に。善導和尚と申候し人の。往生 |
J16_0438B32: | の行業にをいては。專修雜修と申。二の行をわかち |
J16_0438B33: | て。すすめ給へる也。專修といふは。念佛なり。雜 |
J16_0438B34: | 修といふは。念佛の外の行なり。專修の者は。百人 |