浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J16_0436A01: | 修念佛三十餘人はよにありかたく覺候。これひとへ |
J16_0436A02: | に御力。又熊谷の入道などのゆへにてこそ候なれ。 |
J16_0436A03: | それも時のいたりて。往生すへき人の。多く候へき |
J16_0436A04: | ゆへにこそ候らめ。縁なきことは。わざと人のすす |
J16_0436A05: | め候にたにも。叶はぬ事にて候へは。まして子細も |
J16_0436A06: | しらせ給はぬ人なとの。仰られんによるへき事にて |
J16_0436A07: | も候はぬに。もとより機縁純熟して。時いたりたる |
J16_0436A08: | ことにて候へはこそ。さほど專修の人なんどは候ら |
J16_0436A09: | めと。をしはかられ候。念佛往生の誓願は。平等の |
J16_0436A10: | 慈悲に住して。發し給ひたる事なれば。人をきらふ |
J16_0436A11: | ことは候はぬなり。佛の御心は。慈悲をもて體とす |
J16_0436A12: | る事にて候なり。されば觀無量壽經には。佛心とい |
J16_0436A13: | ふは。大慈悲これなりと説れて候。善導和尚此文を |
J16_0436A14: | 受て。此平等の慈悲をもては。普く一切を攝すと釋 |
J16_0436A15: | したまへり。一切の言ひろくして。もるる人候へか |
J16_0436A16: | らず。されは念佛往生の願は。これ彌陀如來の本地 |
J16_0436A17: | の誓願なり。餘の種種の行は。本地のちかひにあら |
J16_0436B18: | す。釋迦も世に出給事は。彌陀の本願をとかんと思 |
J16_0436B19: | 食御心にて候へとも。衆生の機縁に隨ひ給ふ日は。 |
J16_0436B20: | 餘の種種の行をも説給ふは。これ隨機の法なり。佛 |
J16_0436B21: | のみつからの御心の底には候はず。されば念佛は。 |
J16_0436B22: | 彌陀にも利生の本願。釋迦にも出世の本懷なり。餘 |
J16_0436B23: | の種種の行には似ず候也已上取詮此仰を承し後は。ます |
J16_0436B24: | ますいさみをなし。念佛の外他事なかりき。 |
J16_0436B25: | 畫圖 |
J16_0436B26: | ●道綽禪師ハ佛祖統紀ニ道綽禪師勸并汾人念 |
J16_0436B27: | 佛或以豆記所度者及萬斛●彌陀如來本 |
J16_0436B28: | 地ノ誓願ハ無量壽經悲華經等ニ出タリ●釋迦モ世 |
J16_0436B29: | ニ出タマフコトハ等トハ蓋出世ノ本懷ヲ論スルニ |
J16_0436B30: | 所望齊カラズコレヲ開權顯實開迹顯本ニ考ルト |
J16_0436B31: | キハ法華經ヲ以テ本懷ト爲ベシ故ニ法華ニ雖示 |
J16_0436B32: | 種種道其實以佛乘唯以一大事因縁故出現於 |
J16_0436B33: | 世ト云ヘリコレヲ如來大悲ノ所由稽ルトキハ淨 |
J16_0436B34: | 土ノ敎ヲ以テ本懷ト爲ヘシ故ニ彌陀經ニ釋迦牟 |