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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0436A01: 修念佛三十餘人はよにありかたく覺候。これひとへ
J16_0436A02: に御力。又熊谷の入道などのゆへにてこそ候なれ。
J16_0436A03: それも時のいたりて。往生すへき人の。多く候へき
J16_0436A04: ゆへにこそ候らめ。縁なきことは。わざと人のすす
J16_0436A05: め候にたにも。叶はぬ事にて候へは。まして子細も
J16_0436A06: しらせ給はぬ人なとの。仰られんによるへき事にて
J16_0436A07: も候はぬに。もとより機縁純熟して。時いたりたる
J16_0436A08: ことにて候へはこそ。さほど專修の人なんどは候ら
J16_0436A09: めと。をしはかられ候。念佛往生の誓願は。平等の
J16_0436A10: 慈悲に住して。發し給ひたる事なれば。人をきらふ
J16_0436A11: ことは候はぬなり。佛の御心は。慈悲をもて體とす
J16_0436A12: る事にて候なり。されば觀無量壽經には。佛心とい
J16_0436A13: ふは。大慈悲これなりと説れて候。善導和尚此文を
J16_0436A14: 受て。此平等の慈悲をもては。普く一切を攝すと釋
J16_0436A15: したまへり。一切の言ひろくして。もるる人候へか
J16_0436A16: らず。されは念佛往生の願は。これ彌陀如來の本地
J16_0436A17: の誓願なり。餘の種種の行は。本地のちかひにあら
J16_0436B18: す。釋迦も世に出給事は。彌陀の本願をとかんと思
J16_0436B19: 食御心にて候へとも。衆生の機縁に隨ひ給ふ日は。
J16_0436B20: 餘の種種の行をも説給ふは。これ隨機の法なり。佛
J16_0436B21: のみつからの御心の底には候はず。されば念佛は。
J16_0436B22: 彌陀にも利生の本願。釋迦にも出世の本懷なり。餘
J16_0436B23: の種種の行には似ず候也已上取詮此仰を承し後は。ます
J16_0436B24: ますいさみをなし。念佛の外他事なかりき。
J16_0436B25: 畫圖
J16_0436B26: ●道綽禪師ハ佛祖統紀ニ道綽禪師勸并汾人念
J16_0436B27: 佛或以豆記所度者及萬斛●彌陀如來本
J16_0436B28: 地ノ誓願ハ無量壽經悲華經等ニ出タリ●釋迦モ世
J16_0436B29: ニ出タマフコトハ等トハ蓋出世ノ本懷ヲ論スルニ
J16_0436B30: 所望齊カラズコレヲ開權顯實開迹顯本ニ考ルト
J16_0436B31: キハ法華經ヲ以テ本懷ト爲ベシ故ニ法華ニ雖示
J16_0436B32: 種種道其實以佛乘唯以一大事因縁故出現於
J16_0436B33: 世ト云ヘリコレヲ如來大悲ノ所由稽ルトキハ淨
J16_0436B34: 土ノ敎ヲ以テ本懷ト爲ヘシ故ニ彌陀經ニ釋迦牟

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