ウィンドウを閉じる

J3010 百万遍知恩寺誌要 百万遍編 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0310A01: 百萬遍知恩寺誌要
J20_0310A02:
J20_0310A03: 目 次
J20_0310A04: 第一沿革 第二歷代 第三門葉 第四結構
J20_0310A05: 第五文書 第六什寶
J20_0310A06: ○第一 沿革
J20_0310A07: 長德山百萬遍功德院知恩寺の由來は宗祖圓光大師敎
J20_0310A08: 化の靈跡加茂の河原屋に濫觴す大師承安五年の春淨
J20_0310A09: 土の眞門を開き給ふや上下擧つて之に歸し其化都鄙
J20_0310A10: を風靡すかるがゆへに大師化導の跡諸處に散在する
J20_0310A11: も就中加茂の河原屋は加茂明神の神慮に遵ひて止住
J20_0310A12: ましませし聖地にして法益殊に盛なりしと云ふ高弟
J20_0310A13: 源智上人之を相承し功德院神宮堂となし大師の影堂
J20_0310A14: を玆に築き知恩報德の儀を營むに及び更に知恩寺と
J20_0310A15: 稱し滅を此地にとり給ふ第三世蓮寂房の時師範源智
J20_0310A16: 上人の一門をして鎭西義に依らしむるに至り當寺ま
J20_0310A17: た其流に入れり第六世如空上人は一朝の國師と仰か
J20_0310B18: れ第八世善阿上人は後醍醐天皇の敕を奉し一七日稱
J20_0310B19: 名百萬遍にして元弘の疫癘を除き宸襟を安し奉る聖
J20_0310B20: 上叡感斜ならず當寺に百萬遍の寺號を敕賜し給ふ其
J20_0310B21: 後代代の御門御歸依淺からず常に天長地久の祈願を
J20_0310B22: なせり殊に足利氏中世以降海内大に亂れ時疫流行し
J20_0310B23: 天變地異次て起る民安する所なし是を以て朝廷深く
J20_0310B24: 之を憂へさせ給ひ數數當寺に敕を下して禳災を禱ら
J20_0310B25: しめ給ふ大譽善譽法譽傳譽等旨を奉じ元弘の芳軌に
J20_0310B26: 凖じ稱名百萬遍以て除災民安天下泰平を祈念せり例
J20_0310B27: 月十六日の祈願會正五九月十六日の大法會此式禁裏にも行はる其
J20_0310B28: 旨都護親長卿記二水記等に出づ御傳翼賛五十二に之を引くは此時より起る又當時朝廷の
J20_0310B29: 式微に際し當山の住持竊に力を忠誠に竭せし所多し
J20_0310B30: 後花園後柏原後奈良正親町の諸帝深く淨敎を崇信ま
J20_0310B31: しまし叡感の餘恩賚に浴する所尠からずかく上歷朝
J20_0310B32: の叡信と下萬民の歸仰とにより門葉諸國に繁茂し本
J20_0310B33: 山愈愈興隆し一宗第一の實備はり『知恩寺』の敕額宗
J20_0310B34: 祖歎德諷誦文等を拜するに至れりこれよりさき永德

ウィンドウを閉じる