浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0544A01: | に勸請ありて前の觀音と共に年久しき古石像なる事 |
J19_0544A02: | はあきらけし是又古作たる事いつれ五百年餘のものなり或僧云觀音像は西に向此四像は東にむかへり是もと陸奧 |
J19_0544A03: | 海道の時道の左右にありし事明かなりただし此地いづれも小高き岡なりしとそ是又據をしらず |
J19_0544A04: | ○涅槃石 |
J19_0544A05: | 圓山の上御廟の前にあり寬永十一申年正月廿四日彫 |
J19_0544A06: | 師吉岡豐前介藤原重繼上七十五歳刻とあり『本朝國 |
J19_0544A07: | 語』に云涅槃石は靑石の三尺ばかりなる立石に涅槃 |
J19_0544A08: | の像のさまを彫付たり禽獸草木まで悉く備れりと文 |
J19_0544A09: | 或書に後藤氏とあるはいづれによれるにや |
J19_0544A10: | ○來迎石 |
J19_0544A11: | 同所にありて同人六十八歳の時の作なり重繼は西京 |
J19_0544A12: | に住後江戸にありと云下は石に隱れ見へず『落葉集』 |
J19_0544A13: | に云吉岡因幡元祖吉岡豐前が自作にて其たけ二尺ば |
J19_0544A14: | かりつつありし蠟石に一基は羅漢一基は涅槃の像を |
J19_0544A15: | 彫てあり誠に奇妙の細工といふへし文來迎石を羅漢と見 られ又蠟石とある |
J19_0544A16: | は佛家にかかはりなけれはさもあるべし彌陀の三尊廿五菩薩の來迎の粧をゑ |
J19_0544A17: | れる奇細天工にひとしく見るもの目を驚せり |
J19_0544B18: | ○觀潮盥 |
J19_0544B19: | 台廟御境内にあり寬永中板倉重宗献備銘あり此銘『羅山集』五 |
J19_0544B20: | 十八に出す |
J19_0544B21: | 板倉侍從兼周防守源重宗得一奇石于洛涯欲備 大 |
J19_0544B22: | 相國之 台覽事以聞乃使良工鑿開其石貯水以供頮 |
J19_0544B23: | 濯附海運以達于江府來至會其 薨逝噫見手澤而憶 |
J19_0544B24: | 其親對磐石而念其祖見劍而思徐君覩堯于墻慕黄帝 |
J19_0544B25: | 於鼎皆是其忠愛之心有之乎故今其石載之鬱林之舟 |
J19_0544B26: | 以至于此於是使余書其事因賦一章云爾 |
J19_0544B27: | 石磐盛水永涓涓盥漱况猶無垢湔恭敬中心堅不轉淸 |
J19_0544B28: | 冷一掬獻 尊前 |
J19_0544B29: | 寬永十年正月廿四日 道春拜書 |
J19_0544B30: | 裏に |
J19_0544B31: | 侍從源重宗朝臣作代 |
J19_0544B32: | 權大納言藤原光廣 |
J19_0544B33: | これにたにとはかり影をうつすやと |
J19_0544B34: | 石間の水のあまりてそおもふ |