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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0439A01: は百人ながら往生し。雜修の者は。千人が中にわづ
J16_0439A02: かに一二人ありといへる也。唐土に又信中と申者。
J16_0439A03: この旨をしるして。專修淨業文と云文を作て。唐土
J16_0439A04: の諸人を勸たり。專修につゐて。五種の專修正行と
J16_0439A05: 云ことあり。此五種の正行につゐて。又正助二行を
J16_0439A06: わかてり。正業と云は。五種の中の第四の念佛な
J16_0439A07: り。助業と云は。その外の四の行なり。今决定して
J16_0439A08: 淨土に往生せんと思はは。專雜二種の中には。專修
J16_0439A09: のをしへによりて。一向に念佛すべし。正助二業の
J16_0439A10: 中には。正業の勸によりて。二心なくただ第四の稱名
J16_0439A11: 念佛をすへしと申候しかば。くはしき旨。ふかき心を
J16_0439A12: はしり候はす。さては念佛はめてたき事にこそあな
J16_0439A13: れと信じて。申候ばかりに候。件の善導和尚と申人
J16_0439A14: は。氏ある人にも候はす。阿彌陀佛の化身にておは
J16_0439A15: しまし候なれは。をしへすすめさせ給はんこと。よ
J16_0439A16: も僻事にては候はじと。ふかく信しまいらせて。念
J16_0439A17: 佛は仕候なり。そのつくらせ給て候なる文共多く候
J16_0439B18: なれとも。文字もしり候はぬものにて候へは。ただ
J16_0439B19: 心計を聞候て。後生やたすかり候。往生やし候と
J16_0439B20: て。申候程に。ちかきものとも。見うらやみ候て。
J16_0439B21: 少少申者とも候なりと。これら程に申させ給べし。
J16_0439B22: 中中くはしく申させ給はは。あやまちもありなんど
J16_0439B23: して。あしき事もこそ候へ。樣樣に難答をしるして
J16_0439B24: と候へとも。時にのそみては。いかなる詞どもか候
J16_0439B25: はんずらんに。書てまいらせて候はんも。あしく候
J16_0439B26: ぬへく候。ただよくよく御はからひ候て。早晩よき
J16_0439B27: 樣にこそ。はからはせ給はめ。又念佛申すへからす
J16_0439B28: と仰られて候とも。往生に志あらん人は。それによ
J16_0439B29: り候まじ。念佛いよいよ申せと仰られ候とも。道心
J16_0439B30: なからんものは。それにより候まし。とかくにつけ
J16_0439B31: て。いたく思食事候まし。いかならんにつけても。
J16_0439B32: このたひ往生しなんと。人をはしらす。御身にかき
J16_0439B33: りては思食へし。殿は道理ふかくしりて。僻事はお
J16_0439B34: はしまさぬことにて候と申あひて候へは。これら程

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