ウィンドウを閉じる

J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0701A01: 本願に報ひて出世なされて三部經を説き顯し玉ふ然
J09_0701A02: るに此の三部經を弘むる祖師自他の人師あるとき天
J09_0701A03: 台淨影等の師は色色と釋し玉へとも彌陀本願の意に
J09_0701A04: 叶はす此の故に阿彌陀如來極樂に在て此を嘆き玉ひ
J09_0701A05: 大唐に出現して善導大師と示現し玉ひて本願の正意
J09_0701A06: 三部經の正意を顯し玉ふ也又日本にも空也惠心永觀
J09_0701A07: 等の祖師種種に釋し玉へとも是も正意に叶はす此の
J09_0701A08: 故に勢至菩薩日本に示現して願意を顯し玉ふ也元祖
J09_0701A09: 大師歎善導德爲二一には垂迹門二には本地門を
J09_0701A10: 立てて垂迹門には凖天台且擧十德本地門とは師
J09_0701A11: は即阿彌陀佛の化身也事出てて在西方略傳仰せ也
J09_0701A12: 漢語燈九卷廿八丁三十一丁○如來出現於五濁等とは法事讃下卷二十一丁此の
J09_0701A13: 文は一代聖敎の大意を明し玉ふ也種種の法門を説く
J09_0701A14: ことは隨宜方便也○群萠とは春の草の如くに種種有
J09_0701A15: り故に云群萠也○種種法門皆解脱とは正像の時は
J09_0701A16: 解脱する者も有るへし今時末代は餘の修行は不叶
J09_0701A17: 故に無過念佛扨此の念佛は末代計りに非す上代
J09_0701B18: 上根の人は尚以の事也是故に天親龍樹等の菩薩又十
J09_0701B19: 四佛國の諸大菩薩も皆悉く生し玉ふ也爾るに世人多
J09_0701B20: く末代下劣の者なるか故に不及是非念佛申すな
J09_0701B21: とと思ふこと甚しき誤り也必す必すさは不可思也
J09_0701B22: 扨此念佛には修行の極りと云ふこと無し乃至十念と
J09_0701B23: 有るか故に平生より臨終まて申すは仕合者也又臨終
J09_0701B24: に始て申すは不仕合者也是は十念一念にて往生する
J09_0701B25: 故なり○難中轉更難とは念佛の行は易行にして餘り
J09_0701B26: 易して衆生疑有りて自ら信することも難く敎人信
J09_0701B27: せしむること尚以て難き也故に阿彌陀經には難信之
J09_0701B28: 法大經には難中之難無過此難と説けりされとも人
J09_0701B29: 非木石勸むれは亦信する者なり先師は聞證上人の義也行狀記十丁
J09_0701B30: 就難信之機其二類を出せり一無智凡愚曾無善本
J09_0701B31: 宿業未滅不知彌陀願攝佛力難思故に不能信也
J09_0701B32: 二有智解行執自解行不怖生死妄輕淨土無
J09_0701B33: 信願力委く彼の記に釋あり披閲し翫味すへし
J09_0701B34: ○釋尊出世の本懷とは前に云ふか如く世尊大悲の本

ウィンドウを閉じる