ウィンドウを閉じる

J0030 阿弥陀経 鳩摩羅什訳 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J01_0057A01:   如純孝之子ノ純ノ字、如明淨鏡ノ明ノ字ノ如キ、直讀ニハ上聲ニシテ訓讀ニハ去聲ナリ、此ノ如キモ
J01_0057A02:   一一是ヲ誌スベケレトモ、本ヨリ連聲ニ依テ、自然ニ呼出サル、四聲ナレハ、煩シク是ヲ誌サス、若悉
J01_0057A03:   ク知ラント欲セハ、科圖本ニ對映シテ是ヲ見ルヘシ。
J01_0057A04:  一汝等ハ、ナンチラ又ナンタチト呼ヘシ、タチハ我ヨリ上サマヘモ向テ云ヒ、ラハ下サマヘ向ヒテ云フ
J01_0057A05:   言ナリ、サルヲナンタチラト云人アリ、甚誤レリ、タチトラトハ並ヘ唱フヘキ言ニ非ス、凡ソ三經ノ中
J01_0057A06:   ニ汝等トアルハ、如來ヨリ菩薩聲聞ノ弟子等ニ向ヒテ示玉フ言ナレハ、皆ナンチラト云ヘシ、或ハ補
J01_0057A07:   處ノ菩薩等ヲ指シ玉フ處ニテハ、ナンタチト呼ヒ、羅漢及ヒ衆生等ヲ指シ玉フ處ニテハ、ナンチラト
J01_0057A08:   分チ喚ンソ可カルヘキ。
J01_0057A09:  一何況ノ何ハイカニトヨムヘシ近コロ此何ヲナニトヨム人アリ誤ナリ、詰詞ナレハ必イカニトヨマ
J01_0057A10:   テハ叶ハヌナリ、但シナニゾト呼ヘハ義通スルナリ
J01_0057A11:  一爲所ノ字ヲ用タル處、大經ノ爲諸菩薩聲聞大衆所共歎譽、又常爲諸佛所共稱歎ノ如キハ、ミナ爲諸菩
J01_0057A12:   薩聲聞大衆所共歎譽等ト讀ムヘシ、又爲ノ字アリテ所ノ字ナキ、橫爲非常水火爲心走使ノ如キモ、前
J01_0057A13:   ト同シク爲心走使等トヨムヘシ、此爲ヲタメトヨムハ誤ナリ、ニノ辭ヲアテテ可ナリ。
J01_0057A14:  一見如此事、如是等事等ノ事ヲ、ミナ音ニテ讀ムカ、内典ヲ讀ム習ハセノヤウニ思ヘル人多シ、是ハ經論
J01_0057A15:   ノ中ニ理事相對シタル處ニテ此理此事ト音ニテ並ヘ呼フコトノアルヲ何處モ皆カクヨムヘキコ
J01_0057A16:   トト誤リ來レルナリ、タタシ理事相對ノ時モ、此理此事ト訓讀スヘキヲ、中古以來多ク音ニテ讀下
J01_0057A17:   スコトノナラハシトナリタルナリ、況ヤ理事相對ナラヌ處ニテハ必コト或ハワザト訓スヘキナ
J01_0057A18:   リ。
J01_0057A19:  一今刻字音ノ正訛ハスヘテ華頂新刻ノ本ニ從フ、呉漢二音ノ差異等、悉クハ彼正訛考ヲ閲シテ知ルヘ

ウィンドウを閉じる