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Z1360 即心念仏安心決定談義本 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0012A01: り。さがりの如くにして。あとさきなく。只一時なり。
Z14_0012A02: 因て天台大師は。臨終在定之心。卽是淨土受生之心。
Z14_0012A03: 念卽是生淨土時と。釋し玉へり。此文。心得やす
Z14_0012A04: きやうにて。人のとくとゑ合點せぬ文なり。此意は。
Z14_0012A05: 人の死ぬるは。定心にては。死なぬものなり。それゆ
Z14_0012A06: へ。念佛を申し入たる定心にては。いつまでも死な
Z14_0012A07: ず。其念佛の定心を。動ずれば。死ぬるなり。因て念を
Z14_0012A08: 動ずるが。卽ち淨土に生ずる時と。釋し玉へり。如
Z14_0012A09: 我心が彌陀。彌陀が卽ち我心にして。三諦法界なりと
Z14_0012A10: 云ことを。しづのをだまき。くりかへし〱て。思ふ
Z14_0012A11: べきことなり。然るに同じことばかりは。思ひにくき
Z14_0012A12: ものなるほどに。極樂往生につきたることをば。折々
Z14_0012A13: はとりまぜて思ふも。苦しからぬことなり。此念佛の
Z14_0012A14: 功德にては。過去の一切の罪がほろび。未來の一切の
Z14_0012A15: 罪もほろぴ。現在の諸のつみとがも滅す。難有こと
Z14_0012A16: と思ひ。此念佛にて。臨終に決定往生を。とぐるやう
Z14_0012A17: にと。彌陀をたのみ奉れば。彌陀の悲願は。念々に我
Z14_0012B01: 心に薰じ。我念佛は。念々に彌陀の悲願をたゝき。淨
Z14_0012B02: 業決定して。三尊の來迎にあづかりて。觀音の蓮臺
Z14_0012B03: に。打のらんこと。難有ことに非ずや。極樂に生して
Z14_0012B04: は。寶の池の。此方にて見なれぬ。四色の蓮華。靑色靑
Z14_0012B05: 光。黃色黃光。赤色赤光。白色白光の蓮を詠めば。かぎ
Z14_0012B06: りなく難有。面白かるべし。七重行樹の中をあるか
Z14_0012B07: ば。此界の野邊。山邊の風景とは。百千萬倍ちがへば。
Z14_0012B08: 大いなる氣轉じにて。自ら一心三觀の智慧も。朗らか
Z14_0012B09: ならんと。難有思ふべし。かやうに。淨土の色々のこ
Z14_0012B10: とを思ふも。皆悉く三諦法界の理にして。一心三觀の
Z14_0012B11: 勤めなりと。安心するが。卽心念佛の安心決定なり。
Z14_0012B12:    卽心念佛は往生無生なる事
Z14_0012B13: 卽心念佛を務むる人は。極樂へ往生すれども。往生卽
Z14_0012B14: ち無生なり。因て幽溪無盡大師は。淨土生無生論を。
Z14_0012B15: 著玉へり。往生無生の義を。心得るに就ては。先佛法
Z14_0012B16: の至極の道理は。法性無生なり。無生を。亦は寂滅相
Z14_0012B17: とも名づけ。亦は不生不滅とも名付るなり。因て維摩

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