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選択集全講

提供: 新纂浄土宗大辞典

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せんちゃくしゅうぜんこう/選択集全講

石井教道著。昭和三四年(一九五九)一月三〇日、選択集全講刊行後援会(東京祐天寺内)刊。これは著者の念願する『選択集』研究三部作、総論篇、講述篇、註疏篇のうち講述篇となるもので、先の東方書院刊行の『選択集講義』を増補訂正したものである。當麻寺所蔵の元久元年(一二〇四)書写本を底本とし、各章ごとに、校異、和訳、講説、研究、註に分け、それぞれに詳細な研究成果を示している。著者は「この全講も浄土宗選択集観を述べ、浄土各派の説は僅かに研究欄において紹介したに過ぎない」と述べているが、浄土宗真宗・西山三派の『選択集』観、ひいてはそれぞれの教学の比較研究であり、この種の研究の嚆矢である。その精緻な研究は浄土教研究の入門書であると同時に奥義といえるものである。第二刷(昭和四二年〔一九六七〕五月)以降は平楽寺書店より刊行されている。


【参照項目】➡選択集の研究総論篇選択集の研究註疏篇


【執筆者:梶村昇】