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御影堂

提供: 新纂浄土宗大辞典

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みえいどう/御影堂

祖師や聖者の御影を祀ってある堂のこと。祖師堂開山堂、影堂とも呼ばれる。浄土宗では宗祖法然御影を安置する堂のこと。浄土宗の総・大本山の中には、御影堂伽藍の中心に配置する特有の構成がみられ、知恩院御影堂(国宝、寛永一六年〔一六三九〕)がその代表例である。法然に関連の深い関西では特に御影堂が重視される傾向がみられる。御影堂末寺本堂に比べて規模が大きく、平面形式や内部の意匠的な特徴も異にしている。御影堂の平面は正方形に近い矩形くけいで、正面に外陣げじん、その奥に内陣、両脇に脇陣(脇の間)をとるが、荘厳が施された内陣が大きな空間を占めるのが特色である。内陣四天柱してんばしら来迎壁を設けて須弥壇を据え、その背面中央に後門を開き、脇壇を設置する構成をもつ。知恩院では徳川氏境内を拡張するまでは山上にある現在の勢至堂(国重要文化財、享禄三年〔一五三〇〕)が御影堂であった。


【参照項目】➡祖師堂開山堂伽藍寺院建築大殿本堂


【執筆者:中村琢巳】