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啓示

提供: 新纂浄土宗大辞典

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けいじ/啓示

神あるいは神的存在などの、人間の理解を超えた隠された真理が、神あるいは超越的存在の意志により人間に対して露わに示されること。その意味で、啓示の概念が存在するのは有神論的宗教であることが多い(啓示宗教)。その啓示の内容に基づいて布教が行われることもあり、啓示宗教はその内容を収録した啓典を持つのが普通である。例えば、ユダヤ教においてはモーセに「十戒」が与えられており、イスラームの啓典『クルアーン』は神アッラーから預言者ムハンマドへと語られた啓示を収めたものである。キリスト教の『新約聖書』は神の啓示ではなくイエスの言行録を中心とするが、ほかならぬそのイエスこそが、神の啓示そのものとしてキリスト教では理解されている。すなわち、キリスト教の神はイエスとしてこの世に受肉する(人間としての姿をとる)ことで真理としての自らを世界に示したのである。


【執筆者:山梨有希子】