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先進

提供: 新纂浄土宗大辞典

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せんしん/先進

導師大衆などを誘引する僧の役職名。①堂内の法要が始まるとき、集会所しゅうえしょで序列(席次)を決め、「袈裟被着偈」の句頭を発声し、先頭に立って引鏧いんきんを適宜に打って導師大衆を先導する。退堂のときも引鏧によって威儀を正して退堂し、集会所入堂の序列にもどり、「帰僧息諍論の文」の句頭を発声する。この役は式衆の先頭に立つ人または維那があたる。②落慶式晋山式などの堂外で行列を組むときは、先進柄香炉を持ち、または洒水をしつつ行道をする。③増上寺御忌大会では唱導師式衆随喜寺院稚児などのそれぞれの先頭に会奉行会行事典謁巡検・天童などと呼ぶ、先進とは別の役職者が先導している。④『一遇 日常勤行式』では、引鏧を持って全体を先導して入退堂の案内をする僧を先進とし、柄香炉を持って導師などを先導する僧を引僧と区分している(五九、一遇会、一九八二)。引僧導師の先導をして導師座についたら柄香炉を置いて、そのまま退くとしている(『一遇 日常勤行』一三一、一遇会、一九七四)。先進引僧柄香炉の持ち方は、「右手で柄の手前を握り、左手で柄の中央を受け、香炉を前方にして捧持する」と『法要集』に規定している。


【参照項目】➡引僧


【執筆者:西城宗隆】