操作

五体投地

提供: 新纂浄土宗大辞典

2018年3月30日 (金) 06:23時点におけるSeishimaru (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

ごたいとうじ/五体投地

「ごたいとうち」とも。両肘・両膝・頭部の五体を地に投げ出して行う礼拝礼拝する対象に対して、最高の敬意を表す。Ⓢpañcamaṇḍalanamaskāraなどの訳語。五輪投地、挙身投地こしんとうじなどともいう。また聖冏が『釈浄土二蔵義』において「或いは接足といい、或いは頂礼といい、または稽顙けいそうといい、或いはまた五体投地という。言は異に、意同じ」(浄全一二・一四上)というように、様々な言い方がある。挙身投地という場合は、全身を地に投げうって行うこともある。また頭面接足や稽首接足というのは、礼拝する対象の足に、自らの頭を接して敬意を表すこと。頭は体の最も上にあり、足は最も下にある。それゆえ頭をもって足に接することが、最高の礼拝となる。


【資料】『大智度論』一〇〇


【執筆者:石田一裕】


浄土宗における礼法の一つ。浄土宗礼拝には、上・中・下の三品の礼がある。五体投地上品礼ともいい、仏に対する最高の恭敬法である。また、このときに、上向けた掌の上に仏の御足をいただく接足作礼せっそくさらいおもいをする。上品礼は、正座合掌のまま、両足の指を爪立て、次に左膝をあげ、おもむろに立ち、次に左足を引いて両足を揃え尊容を仰ぐ。その後、必要ならば右手で袈裟をかかげ、おもむろに右膝、左膝の順につけ、そして両肘、額を地につけ、両掌を水平に仰向けて耳のあたりまであげ、接足作礼の意をする。日常勤行式では、三宝礼三唱礼三帰礼三身礼礼讃の本文等に用いる。


【参照項目】➡礼拝


【執筆者:坂上典翁】