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三学

提供: 新纂浄土宗大辞典

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さんがく/三学

仏道修行者が必ず修めなくてはならない最も基本的な修行で、戒学・定学・慧学の三をいう。戒学は、悪を止め、善を修し、戒律を守って規律ある生活を保つこと。定学は、禅定を修して心の散乱を鎮め、心を落ち着かせること。慧学は、その戒学と定学とに基づいて真理を知見し、智慧を獲得することを意味する。仏道修行の目的は智慧の獲得にあるが、それを獲得するには、まず身心を調御する必要があるため、戒律を守ることによって体を調御する戒学、また禅定によって心を落ち着かせる定学が、慧学に先行する。したがって、この三者は不即不離といえる。法然は「がごときは、すでに戒定慧三学の器にあらず」(聖典四・四八四/昭法全四六〇)として、三学の実践とは別に、凡夫にふさわしい行として称名念仏の教えを説いた。なお、この三学解脱解脱知見を加えて五分法身という。


【参照項目】➡三学非器五分法身


【執筆者:平岡聡】