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開基

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かいき/開基

寺院もといを開くこと。寺院を創建した人。特に、経済的貢献者である大檀越だんのつである信者をいう。寺院を開創した僧の尊称を開山と称して開基と区別しているが、開基開山を指す場合もある。開創の業に従事して自ら開基となる者と、創立の業に従事していない人であるけれども、門人等が尊んで開基と称した場合がある。また開基には『破邪顕正義』に「日本仏法開基なり」(浄全一二・八二二下)とあり、『太平記』二六に「寺を立て、宗風を開基する」(『日本古典文学大系』三六・四四)とあるように、ひろく物事の基を開く意味がある。『史記』汲黯きゅうあん伝、『漢書』王吉伝にその漢語の用例が見られる。別回向文では「当寺開基以来諸大檀越 日牌月牌 諸精霊等 増進菩提」と、寺院の草創以来の檀信徒回向をしている。真宗では宗を開創した親鸞開山と称して、寺院の創建者を開基と名付けて区分している。


【参照項目】➡開山


【執筆者:西城宗隆】