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=じゅんしき／遵式=
宋・乾徳二年（九六四）—明[[道元]]年（一〇三二）一〇月一〇日。<ruby>字<rt>あざな</rt></ruby>は知白、俗姓は葉氏。<ruby>諡<rt>おくりな</rt></ruby>は法宝大師、懺主禅慧[[法師]]。慈雲尊者ともいう。中国浙江台州寧海の人。はじめ禅を学び、二二歳のときに義通について天台を学び、同門の[[知礼]]と親交を結んだ。「慈雲[[法師]]の教行、四明[[法師]]の観智」（『[[楽邦文類]]』[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J06_1053 浄全六・一〇五三下]／[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V47.0209a.html 正蔵四七・二〇九上]）とも言われるように、[[知礼]]は学解をもって知られたが、[[遵式]]は徳をもって尊ばれた。二六歳のとき、疾病にかかり吐血するも、観音[[懺法]]を修した結果快癒したという。この観音[[懺法]]とは[[智顗]]の『請観世音[[懺法]]』のことであり、それ以来[[遵式]]は[[懺法]]実修に重きを置くようになった。また、[[遵式]]の[[浄土教]]は、[[懺法]]を多く取り入れた形式の実践論を展開する反面、在俗には[[易行道]]として[[口称]][[念仏]]を勧めた。[[智顗]]以来、助道として採用されたに過ぎなかった[[称名念仏]]に、[[往生]]の[[正因]]としての意義を見出したことは、[[後世]]に大きな影響を与えることになった。著書に、『[[往生浄土決疑行願二門]]』『[[往生浄土懺願儀]]』『[[天竺]]別集』三巻、『金園集』三巻などがある。
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【参考】福島光哉『宋代天台浄土教の研究』（文栄堂書店、一九九五）
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【参照項目】➡[[阿弥陀経勧持序]]、[[往生浄土決疑行願二門]]、[[往生浄土懺願儀]]
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【執筆者：小林順彦】