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身土

提供: 新纂浄土宗大辞典

しんど/身土

仏・菩薩の身体と国土のこと。それぞれ正報しょうぼう(過去から現在までの行為の結果としての身体)と依報えほう(身がよりどころにしている環境、つまり世界国土)とよばれ、依正ともいう。身と土は分けることができず、切り離せないということを、身土不二という。『四十八巻伝』六には、「我、浄土宗を立つる心は、凡夫報土に生まるることを、示さむためなり…ここに人多く誹謗して曰く、必ず宗義を立せずとも、念仏往生を勧むべし。今宗義を立つることは、ただこれ勝他のためなるべし。我等凡夫、生まるることを得ば、応身応土なりとも足りぬべし。何ぞ強ちに報身報土の義を立つるや、と」(聖典六・六五)とあり、ここでは弥陀身土報身報土であることが述べられている。


【参考】神子上恵龍『弥陀身土思想の展開』(永田文昌堂、一九六八)、深貝慈孝「恵心僧都の仏身観—特に弥陀身土観を中心として—」(『往生要集研究』永田文昌堂、一九八七)


【参照項目】➡仏身論仏土論依報・正報


【執筆者:薊法明】