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貝塚

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かいづか/貝塚

増上寺が開創されたという江戸の地名。現在の東京都千代田区平河町あたり。摂門三縁山志』では、増上寺がこの貝塚の平川天神の西から紀尾井坂きおいざかあたりにあったとしている。貝塚は甲州街道につながり、付近の貝坂には一里塚の土人甲斐塚かいづかがあったことが知られ、貝が甲斐とされた例もみられる。一方『大本山増上寺史 本文編』では、秀吉の朱印状などから、増上寺が狭い地域を示す江戸あるいは江戸宿にあり、天正二〇年(一五九二)以前に平川口ひらかわぐちに移転し、慶長三年(一五九八)芝に移転したことを考証している。


【資料】『三縁山志』一・一一(浄全一九)、『江戸名所図会』三(『新訂江戸名所図会』三)


【参考】『大本山増上寺史 本文編』(大本山増上寺、一九九九)


【参照項目】➡増上寺


【執筆者:野村恒道】