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讃歎

提供: 新纂浄土宗大辞典

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さんだん/讃歎

偈頌などをもって仏・菩薩の徳をほめたたえること。Ⓢparikīrtanaなどに対応する語。その語義については、『大智度論』三〇に「讃歎とはその功徳むるを讃となし、これを讃じて足らずして、またこれを称揚するが故に歎という」(正蔵二五・二七七上)とある。『法華文句三下正蔵三四・四〇中)では、言葉によってたたえる寄言歎きごんたんと、言葉に尽くすことができず、ただ心でたたえる絶言歎ぜつごんたんの二種を挙げている。『往生論』(聖典一・三六一/浄全一・一九三)では五念門の第二に讃歎を、『観経疏散善義(聖典二・二九四/浄全二・五八下)では五種正行の第五に讃歎供養を挙げ、極楽浄土往生するための行の一つとしている。なお『無量寿経』下に見られる「讃歎」の語は、他の漢訳の異本の対応箇所では「称讃」あるいは「称歎」とも訳されている。


【執筆者:伊藤瑛梨】