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談義所

提供: 新纂浄土宗大辞典

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だんぎしょ/談義所

僧侶が学問教養を磨くために造られた道場。談所・談義場・談場・檀林・談林・法幢ほうどうちと同義。浄土宗では良忠の福岡(千葉県匝瑳そうさ市)・飯岡(千葉県成田市)の談所、聖冏横曽根よこそね(茨城県常総市)の談場、聖聡小石川(東京都文京区)の談所、関東十八檀林などが知られる。存貞の『談義所壁書』に談義所(談場)の用例がみられ、慶長二年(一五九七)知恩院尊照が出した「関東浄土宗法度」には談所と談林が同義語として用いられる。元和元年(一六一五)の『浄土宗法度』に「古来の学席に非ざる者、私に常法幢を立つべからざる事」(浄全二〇・五七七下)とあるように、許可なく談義所を設けることを禁止された。法度以前は安土浄厳院や伊勢樹敬寺のような地方の有力寺院僧侶養成が行われていたが、次第関東十八檀林に限定された。


【参考】宇高良哲『近世関東仏教教団史の研究』(文化書院、一九九九)


【参照項目】➡檀林関東十八檀林


【執筆者:石川達也】