観無量寿仏経義疏のソースを表示

=かんむりょうじゅぶつきょうぎしょ／観無量寿仏経義疏=
三巻。『[[観無量寿経義疏]]』『[[観経]]新疏』ともいう。宋・<ruby>[[元照]]<rt>がんじょう</rt></ruby>述。『[[観経]]』の注釈書。構成は、自序・義門・釈文に分かれる。[[慧遠]]・[[智顗]]・[[善導]]の[[観経]][[解釈]]のうちから善いものを取ってそれに従うというのが基本的な立場。特色は、心観（自己の心を観想する）を『[[観経]]』の[[経宗]]とする[[知礼]]の説に反対し、観仏を[[経宗]]とし、[[浄土]][[往生]]には観仏を最優位とする。また[[九品]]すべてを[[凡夫]]と見なし、『[[観経]]』は<ruby>[[濁世]]<rt>じょくせ</rt></ruby>の[[凡夫]]のための教とするが、[[善導]]の十三[[定善]]・三[[散善]]説に対して一六すべてを[[定善]]とする。[[天台宗]]の道因は『補正解』を著して批難した。それに対して[[戒度]]は『[[観経扶新論]]』を著して[[元照]]説を弁護した。
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【所収】浄全五、正蔵三七
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【参考】福島光哉「元照の天台浄土教批判」（『宋代天台浄土教の研究』文栄堂、一九九五）、佐藤成順「元照の『観無量寿仏経義疏』について」（『宋代仏教の研究』山喜房仏書林、二〇〇一）、吉水岳彦「元照『観経新疏』と『阿弥陀経義疏』の関係について」（『三康文化研究所年報』三八、二〇〇七）
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【参照項目】➡[[観経扶新論]]
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【執筆者：佐藤成順】