観仏三昧海経のソースを表示

=かんぶつざんまいかいきょう／観仏三昧海経=
一〇巻。『[[観仏三昧]]経』ともいう。[[サンスクリット語]]、チベット語訳はなく、<ruby>仏駄跋陀羅<rt>ぶっだばっだら</rt></ruby>による漢訳のみ現存する。仏[[涅槃]]後の[[衆生]]のために[[釈尊]]の[[色身]]の観想、[[大慈悲]]に満ちた[[仏心]]と仏の生涯の諸場面への念想、[[仏像]]の[[観察]]、さらに[[過去七仏]]、[[十方]]仏の[[念仏]]等を説く。[[観仏三昧]]によって[[釈尊]]を中心とした諸仏との[[見仏]]を実現しようとするもの。観仏の背景には『[[般若経]]』や『[[華厳経]]』の思想、[[唯心]]や[[如来蔵]]の思想がうかがわれる。『[[観経]]』とは観仏の教旨に相似するものがある。
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【所収】正蔵一五
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【参考】福𠩤隆善「『往生要集』における『観仏三昧海経』の受容」（『香川孝雄博士古稀記念論集　仏教学浄土学研究』永田文昌堂、二〇〇一）、山部能宜「キジルを知る　シルクロードが伝えた『禅定』」（『新シルクロード３』ＮＨＫ出版、二〇〇五）、大南龍昇「『観仏三昧海経』の三昧思想」（『仏教学』四〇、山喜房仏書林、二〇〇八）
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【参照項目】➡[[観察経典]]
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【執筆者：大南龍昇】