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般若

提供: 新纂浄土宗大辞典

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はんにゃ/般若

覚りの智慧、覚りを得る真実の智慧、真理を見究める智慧のこと。ⓈprajñāⓅpaññāの音写語で、波若・班若・鉢若・般羅若・波羅若・般頼若・鉢剌若などとも書く。意訳として智慧・慧・明・勝慧・点慧がある。『大智度論』四三には、「一切の諸もろの智慧の中で最も第一と為し、無上、無比、無等にして、更に勝れる者なし」(正蔵二五・三七〇中)と釈している。般若は大乗菩薩の求法する究極の智慧とされ、それは仏の一切智に対応するものである。すなわち菩薩摩訶薩般若を目指し求める波羅蜜行において、つまり般若波羅蜜において修習し、修行するのである。そしてこの般若波羅蜜も諸経論においては、次第六波羅蜜修行徳目の最終項としての認識が強くなるのである。『選択集』三には「あるいは般若をもって往生の行とするの土あり」(聖典三・一一七)とあり、六波羅蜜の徳目を順に追って釈義が示されている。


【参照項目】➡智慧六波羅蜜


【執筆者:勝崎裕彦】