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「究竟一乗宝性論」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:22時点における最新版

くきょういちじょうほうしょうろん/究竟一乗宝性論

四巻。略して『宝性論』ともいう。ⓈRatnagotra-vibhāga。著者は中国では堅慧けんね、チベット伝承では韻文が弥勒、註釈は無著とされており、漢訳は後魏・勒那摩提訳が伝わっている。如来蔵思想を組織的に説いた論書。法然は『選択集』一で傍に往生浄土教を明かす経論を掲げ「また『起信論』・『宝性論』・『十住毘婆沙論』・『摂大乗論』等の、諸の往生浄土を明すの諸論これなり」(聖典三・一〇一/昭法全三一二)という。また『往生要集釈』(昭法全一八)で宝性論偈に言及する。


【所収】正蔵三一


【参考】宇井伯寿『宝性論研究』(岩波書店、一九五九)、中村瑞隆『梵漢対照 究竟一乗宝性論研究』(山喜房仏書林、一九六一)、高崎直道「『宝性論』校註」(『新国訳大蔵経』論集部一、大蔵出版、一九九九)


【執筆者:大南龍昇】