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称念寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しょうねんじ/称念寺

京都市上京区寺之内通浄福寺西入上る西熊町。本空山無量寿院。通称猫寺。京都教区№二〇〇。開山称念。岳誉行阿が、慶長一一年(一六〇六)に創建。のち火災に遭い、宝暦五年(一七五五)に転法輪前右府が再建。伝えられるところによると、三代目住職の飼い猫により、貧乏であった寺が再び栄えたことから猫寺と称される。


【執筆者:角野玄樹】


佐賀市呉服元町。白山無量光院。佐賀教区№一。元知恩院直末。開山は実蓮社真誉。天正一五年(一五八七)、真誉念仏弘通ぐずうのために西下した折、当地に留錫りゅうしゃくし、日田(大分県日田市)の長老帰依を受けて一宇を建立したことを開基とする。『白山称念寺由緒略記』には、当寺が宝永(一七〇四—一七一一)・寛政(一七八九—一八〇一)年間の善光寺如来開帳宿坊であったことや、元禄八年(一六九五)の南都大仏大勧進一行が七日間逗留したことなどが記されている。後に廓誉真阿本堂を再建して中興となった。現在、境内には児童養護施設「佐賀清光園」が建てられ、地域の社会福祉事業にも貢献している。


【資料】『蓮門精舎旧詞』四二、『浄土宗寺院由緒書』下(『増上寺史料集』七)


【参考】元興寺文化財研究所『前近代における地方間文化交流の研究調査報告書』(元興寺文化財研究所、一九九八)


【執筆者:杉山裕俊】