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無能和尚行業記

提供: 新纂浄土宗大辞典

むのうおしょうぎょうごうき/無能和尚行業記

二巻。宝洲ほうじゅう撰。享保六年(一七二一)刊。江戸時代中期の高僧無能守一の伝記。作者は相馬興仁寺三世の好誉宝洲で、無能死去の翌年(享保五年〔一七二〇〕)に編纂された。本書の上巻は享保六年大念寺観徹の序文、同五年宝洲の序文、無能一代の伝記からなり、下巻は法語、諸人感応、「祈誓制誡録」「一期修行略記」「勧心詠歌」「伊呂波讃」に、伝源信作「来迎讃」、享保五年宝洲の跋文を付す。本書に続いて、無能弟子厭求えんぐ不能が編纂した『無能和尚行業記遺事』が安永七年(一七七八)に出版された。


【所収】浄全一八、鈴木聖雄『解読〈無能和尚行業記〉併びに〈行業遺事〉』(私家版、二〇〇三)


【参考】長谷川匡俊『近世の念仏聖無能と民衆』(吉川弘文館、二〇〇三)


【参照項目】➡無能宝洲


【執筆者:石川達也】