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法難

提供: 新纂浄土宗大辞典

ほうなん/法難

仏教教団あるいは仏教徒の一部が国家権力や異教徒など、他者から迫害・弾圧されることを指し、特に被害を被った側からいわれる表現。仏教の歴史には数多くの法難があった。インドでは釈尊在世中に提婆達多による反逆があった。また、エフタルのミヒラクラ王による破仏や、イスラム教により仏教が滅亡へと追いやられたのも法難といえよう。中国では「三武一宗の法難」と呼ばれる四王朝の四人の皇帝による廃仏が代表的である。日本ではとくに鎌倉時代の新仏教教団に対する、既成仏教教団からの弾圧が繰り返され、浄土宗においては法然専修念仏に対する元久元年(一二〇四)、建永元年(一二〇六)、嘉禄三年(一二二七)の迫害が「三法難」として知られる。


【参照項目】➡元久の法難建永の法難嘉禄の法難大永の法難三武一宗の法難


【執筆者:舩田淳一】