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=にほんおうじょうごくらくき／日本往生極楽記=
一巻。<ruby>[[慶滋保胤]]<rt>よししげのやすたね</rt></ruby>著。永延元年（九八七）頃成立。[[源信]]と深い交流を持つ保胤が、天台[[浄土教]]思想に基づき撰述した[[往生]]者の[[行業]]集。序文に、[[迦才]]『[[浄土論]]』と<ruby>文諗<rt>もんしん</rt></ruby>・[[少康]]『[[瑞応刪伝]]』を<ruby>先蹤<rt>せんしょう</rt></ruby>として、本朝の国史・別伝を検索し故老に問いながら、四十余人の[[往生人]]を得たと記す。冒頭に[[聖徳太子]]・[[行基]]を配し、その後は<ruby>[[比丘]]<rt>びく</rt></ruby>・<ruby>沙弥<rt>しゃみ</rt></ruby>・<ruby>[[比丘尼]]<rt>びくに</rt></ruby>・<ruby>優婆塞<rt>うばそく</rt></ruby>・<ruby>[[優婆夷]]<rt>うばい</rt></ruby>の順に記される。日本最初の[[往生伝]]であり、これに影響を受け、多くの[[往生伝]]が撰述された。
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【所収】続浄一七、仏全一〇七、『群書類従』五、『日本思想大系』七（岩波書店、一九七四）
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【参照項目】➡[[慶滋保胤]]
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【執筆者：吉原浩人】