操作

念仏鏡

提供: 新纂浄土宗大辞典

2018年3月30日 (金) 06:31時点におけるSeishimaru (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

ねんぶつきょう/念仏鏡

本末二巻。道鏡・善道の共集。尾題に「求生西方浄土念仏鏡」とある。「ねんぶつかがみ」とも呼ばれるが、中国撰述であることを考慮すれば「ねんぶつきょう」と読むのが妥当であろう。念仏行者の抱く疑惑を断ち切ることを目的とした書で、諸行と比較することで念仏が最勝であることを述べており、本書にしたがって行ずれば輪廻から出離できるとした。著者の道鏡・善道の事蹟は不詳であるが、大行の門人かとされる。成立時期については、八世紀末から九世紀初頭、九世紀末から一〇世紀初頭など諸説ある。本文は①勧進念仏門②自力他力門③念仏得益門④已得往生門⑤校量功徳門⑥校量斎福門⑦疑謗得罪門⑧誓願証教門⑨広摂諸教門⑩釈衆疑惑門⑪念仏三界門の一一門構成。最後に、広懺悔の文・修西方十二時・修西方十勧を載せる。


【所収】浄全六、正蔵四七


【執筆者:三宅徹誠】