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念仏三昧詩

提供: 新纂浄土宗大辞典

ねんぶつざんまいし/念仏三昧詩

東晋・琅琊ろうや王斉之おうせいし作。『般舟三昧経』に基づく念仏三昧を修することを詠った詩。『広弘明集』三〇に、廬山慧遠の『念仏三昧詩集の序』に続いて、王斉之の「念仏三昧詩」四首が収められている。詩中には三昧の境地がうたわれるとともに、第四首の末尾には「至れるかな の念、心を西極にそそぐ」(正蔵五二・三五一下)と、西方に思いを掛けることが説かれる。ただ作者については『楽邦文類』五に同じ詩を引いて「晋琅琊王喬之」(正蔵四七・二二一中)作とする。王喬之の名は『廬山記』一、『仏祖統紀』二六にも見える。王斉之と王喬之とは同一の人物とする説もある。


【所収】『広弘明集』三〇(正蔵五二)、『楽邦文類』五(浄全六/正蔵四七)


【参考】清・彭際清『居士伝』「三 王喬之」(続蔵八八)


【参照項目】➡念仏三昧詩集の序


【執筆者:鵜飼光昌】