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必夢

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ひつむ/必夢

一七世紀頃、生没年不明。読誉龍山。江戸時代初期の学僧。増上寺に遊学の後、越前国敦賀江良の福伝寺に住す。その著書『諸回向宝鑑』五巻(一六九八刊)は、明治時代に至るまで法式の基本書として用いられた。他に刊行された著書として『小施餓鬼集』『二十五菩薩引接鼓吹こすい』『七観音三十三身霊験鈔』『発願回向文鼓吹』『延命地蔵菩薩経直談鈔』『往生講式啓蒙』がある。なお、必夢が寛文年間(一六六一—一六七三)に中興開山した敦賀養福寺(福井県敦賀市杉箸)では、号は十蓮社一誉、寛文五年(一六六五)八月二五日に寂したと伝えられている。


【参考】久野俊彦「撰者必夢の事績」(渡浩一編『延命地蔵菩薩経直談鈔』勉誠社、一九八五)


【参照項目】➡諸回向宝鑑


【執筆者:八橋秀法】