後伽陀のソースを表示

=ごかだ／後伽陀=

==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">一</span>==
[[伽陀]]の一つ。[[法要]]の終結部分で唱えられるところから[[後伽陀]]といい、[[回向]][[伽陀]]ともいう。普通、[[浄土宗]]では[[善導]]『[[観経疏]]』玄義分の「<ruby>願以此[[功徳]]<rt>がんにしくどく</rt></ruby>　<ruby>[[平等]]施一切<rt>びょうどうせいっさい</rt></ruby>　<ruby>同[[発菩提心]]<rt>どうほつぼだいしん</rt></ruby>　<ruby>[[往生]][[安楽]]国<rt>おうじょうあんらっこく</rt></ruby>」（聖典二・四／[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J02_0001 浄全二・一下]）の句を、他の宗派では「願以此[[功徳]]　<ruby>普及於一切<rt>ふぎゅうおいっさい</rt></ruby>　<ruby>我等与[[衆生]]<rt>がとうよしゅじょう</rt></ruby>　<ruby>皆共成[[仏道]]<rt>かいぐじょうぶつどう</rt></ruby>」（『[[法華経]]』[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V09.0024c.html 正蔵九・二四下]）の句を用いている。[[日常勤行式]]では[[総回向偈]]といい、[[法要]]で修した[[功徳]]を自身および世のすべての人々に施して、自他共に同じく[[菩提]]の心をおこして[[極楽]][[往生]]することを願って唱えている。[[光明]][[伽陀]]と共に重要な意味を有する[[伽陀]]である。[[知恩院]][[御忌]]では、[[唱導師]]が[[退堂]]するときに唱えている。
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【参照項目】➡[[総回向偈]]、[[伽陀]]、[[前伽陀]]
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【執筆者：大澤亮我】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">二</span>==
[[法要]]の終結部に唱える[[伽陀]]。[[前伽陀]]に対する[[伽陀]]。「<ruby>願以此[[功徳]]<rt>がんにしことく</rt></ruby>　<ruby>[[平等]]施一切<rt>びょうどうせいっさい</rt></ruby>」。[[縁山]]流では<ruby>[[平調]]出音<rt>ひょうじょうしゅっとん</rt></ruby>角（律角）の曲調で、[[縁山]]流[[声明]]独特のユリ、<ruby>当<rt>あたり</rt></ruby>、<ruby>押<rt>おし</rt></ruby>、[[伽陀]]特有の<ruby>柳<rt>やなぎ</rt></ruby>、<ruby>引込<rt>ひきこみ</rt></ruby>等の技法を用いる。特に「以」と「平」の二種のソリを用いるのが特徴である。本来は四句を唄うものであるが、現在は前二句のみ唄われている。[[増上寺]][[御忌]][[結願]][[法要]]では「[[後伽陀]]」として「[[称讃偈]]」三重の「願以此[[功徳]]」の四句の文が唱えられている。また「引声の[[阿弥陀経]]」後に唱える「<ruby>[[甲念仏]]<rt>かんねんぶつ</rt></ruby>」も[[後伽陀]]と称している。
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【参照項目】➡[[総回向偈]]、[[伽陀]]、[[前伽陀]]
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【執筆者：中野孝昭】